2013-12-7 「ある精肉店のはなし」
七芸
http://eiga.com/theater/27/270108/5027/
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所在地
大阪府大阪市淀川区十三本町1-7-27 サンポードシティ
行き方
阪急十三駅より徒歩約5分
電話番号
06-6302-2073(音声案内)
関西での封切は今日からという 90席は満席で立ち見の方も大勢おられました
牛を自家育成して 自家屠畜作業から精肉店経営まで 一貫して仕事とされてこられた あるご家族の生活がドキュメントで記録されていました
時代の流れで個人的な屠畜作業の廃業に至るまでを 監督は冷静な目で追っておられました
屠畜作業の場面はリアルに撮影されていますので さすがにずしりときます 私には不快感はなかったのですが 眉間にハンマーで一撃し 倒れた直後に首を切り落とし即解体が始まるのですから 正視し難い方もおられるとは思います
全体を通してご家族の結束と家族愛は見事でした
仕事に対するチームワーク 地域との連携 被差別問題と 監督は若い女性ですが内容はしっかりとされていました
動物に関心を持ち 肉を頂くということはと改めて考えさせられるものでした
纐纈(はなふさ)あや監督はブックサインに「いのちが血となり肉となり」と書かれました
プロデューサーの本橋成一氏は「ひとつのいのちは すべてのいのちに つながっている」と書かれています
舞台挨拶には被写体である北出さんのご家族を代表して「北出昭」氏がだんじり祭りの法被姿で登場されていました
この映画を通して 被差別問題にも関心を持っていただきたいと述べておられましたが 動物と職業的なかかわりには常に「被差別問題」が付きまといます
人が人を侮蔑的に差別することは意外に根深いものがあり 私もこの活動に携わって以来 何度もそのような問題があることについて考えさせられました
治政の都合で社会的階級を作り いわれなき差別に苦しめられた方々のことは看過することはできないと感じます
時も時 機密保持法案が成立したということは 種類は違いますが 何時私たちも「犯罪者」とされていわれなき処罰を受けることになるのかもしれない恐怖感があります
適切な「機密保持」は外交的にも大切ではあると思いますが 第二次大戦時に起こったような誰もが「スパイ」とされてしまうような日常になることは恐ろしいことだと思うのです
沖縄の方言で会話をすると 判読し難いから「スパイ」として殺せと軍幹部が命じていたことも史実であり 暴走を止める人もいなかったことは恐ろしいことです
人は差別により優越感を感じて 自己満足するということを 愚かさと感ずることなく 自分は被差別対象の人々とは違うと思っているかもしれないが DNAを取り上げても チンパンジーとは98%同じであり 哺乳類が発生する以前は水生生物「魚」であり 人種の起源も 一人のブラックアフリカ女性にさかのぼるとされていると聞いています
白人は途中の変異で色素が減った 東洋人は色素が白人よりは減り方は少なかった というに過ぎないのだと思います
差別の問題では明日は我が身として考えなければ 他人ごとでは到底解決はしないでしょう
苦しみは体験しなくてはわからない
肉体の苦痛も当人しか感じられないが 精神の苦痛はなおさらわからないことであると思います
動物であれ 植物であれ 「命」あるものを食すことは生命維持の根幹であり 自分と同族の人間以外の命を犠牲にしない生き方はできないのですね
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