動物との飼育共生を考える
2018-1-12の 過去録再掲ですが 今も状況は変わらず 動物に関わる人間の職業維持=生活維持のために 不適正多頭数飼育であっても 「生死」 「幸不幸」を確認しない遺棄と同様なTNR であっても「生きていればよし」とされていると感じます
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S.Y様 真剣にこの問題を提起していただきありがとうございます
私はこの問題については 長年取り上げてきました
基本姿勢として「安楽死処置」(安楽殺処置)是認よりも一歩踏み込んで 否定してはならないと主張していますので 「またか」の思いの方も少なくないのでしょう
FacebookTLにも会ったこともない方が 長年の付き合いで得たかのような 上辺の「ノーキル」からの「安楽死処置」(安楽殺処置)全面否定の批判 というよりも誹謗としての言葉遣いで書き込まれます
その方の個性ですから 致し方ないのですが 日本の動物に関わる多くの方々は 本音で「ノーキル」「殺処分ゼロ」でよしとされているように感じています
その表れの一端が「TOKYOZEROキャンペーン」であると感じています
とりあえず 「ノーキル」「殺処分ゼロ」で 好印象を作ることで 深い考察は迂回したい
新たに批判の対象にはならないための ご用心なのでしょうが その行為は間違いを鵜呑みにする人々をふやしてきました
行政機関までもそれらの大衆世論に迎合されてしまった結果に 広島 熊本 神奈川等の動物福祉思想の定着に反して 慣れ合うことで現状回避をされる実情があります
極一部の知識のある 動物福祉を根底から考えようとされる少数の方々がおられますが 「ノーキル」「殺処分ゼロ」志向にたいして 真剣な批判をされているとは感じられません
ティアハイム礼賛もその表れでしょうが 誤認と知りつつか 知らないでやってしまったのか 何れでもこれだけ 事実ではないという批判を受ければ 謝罪訂正はされなければならないでしょう
獣医師の先生方の多くも 誹謗回避のためもあるでしょうが 長年診療されたクライアントに対してさえも「安楽死処置」(安楽殺処置)は全面拒否が増えています
【中島 直彦 まだまだ、安楽死について日本の獣医教育は遅れていますね。でも、獣医師として避けて通れない仕事だと思っています。】
ご立派だと思いますし このようなお方がおられますことは救いです
40年以上前になりますが 外国の飼主様が 帰国に際して 連れては帰れないことが判明してので 当時開業間もない獣医師に「安楽死処置」(安楽殺処置)を依頼されたそうです
その獣医師はとんでもないことをいう飼主だと憤慨されていたことを今も思いだします
私は その外国人の飼主様のお気持ちはよくわかるし 立派ですから 協力して差し上げてくださいとお願いしましたが 拒否されて あなたたちは「安楽死処置」(安楽殺処置)に頼りすぎると批判を受けました
その犬は 当時運営していました 所属団体のシェルターで受け入れ 安心されて帰国されました
飼主に抱かれて 永眠させることの意義を その獣医師は理解されることに至らなかったのです
その後 阪神・淡路大震災を経験された多くの獣医師の先生方は 私たちが 動物病院の扉を開けたこともない 飼主の家族の残飯で生かされ 獣医療には無関心の飼主が多いことに初めて目覚めて頂いたことでした
然し 最近は 震災の苦労も経験されない 若い獣医師により 再び 「安楽死処置」(安楽殺処置)は「悪」とされています
極端と思われるでしょうが 私は不妊手術をさせられて 屋内飼育ではない状況で遺棄と同様の結果となる「release」としての 生涯を強要される扱いをとてもつらく感じています
『不妊手術はしてやるのではなくさせていただくことである』
この考えは私の基本です
故に人社会の秩序維持のために 不妊手術をさせて頂いたからには 終生飼育として「幸」を保障しなければならないと考えてまいりました
私は 個体の「幸」に対する責任を問うことをしないで 関わる人々の心の安らぎと批判回避のために 不妊手術をして野に放し 終生飼育管理を見送ることで「殺さなかった」とされる行為と「安楽死処置」(安楽殺処置)は罪の意識としては同等であると感じています
終生飼育管理の基本はどのようなケースであっても 関わった動物の死を見届けて 適切に遺体に対処することであると信念をもって信じています
譲渡先からも 10年以上の空白があっても 今も永眠のお知らせをいただけることに 飼主様に対して心から感謝いたします
【適性譲渡とは「安心」「安全」が基本であり 社会に送り出す動物が「不安」「忍耐の強要」「偏共生」とならない配慮が必要である】
譲渡に際しても 飼育中断をされる場合は 理由は理不尽なことでも叱らないから 必ず「まつだ」の手元に返還してくださいということをお願いしていました
動物のためにも社会のためにも遺棄を防ぐことを最も重視していたからです
理不尽な理由で動物との共生を止めようとする人に説教は殆ど役には立ちません
不快感から 体裁を繕うために遺棄されること や 仕方なしのネグレクトは 容易に予測できることです
動物との共生をしていた時期には 遺書に私の死か 判断能力がなくなった場合には 必ず ホームドクターに「安楽死処置」(安楽殺処置)をお願いしてくださいと書き記していました
ホームドクターにもご了解を頂いていました
我が家で「幸」だった動物たちが 「幸」の奪い合いの中に入ることはない
未だ「幸」に恵まれない動物があふれている社会であることを考慮して 「幸」の席があるなら他に譲りたいという考え方でした
我が家に共生していた動物たちのほとんどは 新たな環境に慣れることは難しいことも理由でした
「安楽死処置」(安楽殺処置)についての批判は安易にされますから 動物の苦難はなくならないでしょう
共生の基本は死を見届けることです
皆様も良さそうなことと 本当に必要な良いことの違いを悟っていただきたいと念じます
S.K
いつも勇気づけられて居ます。
仰ってる事・なさってる事を書いて下さり有難いです。
猫の状態もご飯状況もお構い無しのTNR。
譲渡後いつまで関われば良いのか…。そう思ってたら次の猫・子猫の相談ありため息出ます。
でも1匹1匹を幸せにしてあげたいです。
ダラダラ文ですみませんでした
Js.maコメント
皆様に励ましていただいて 言いにくいことを言わせていただけます 社会的地位もつながりもないから言えることが多いとは感じますが 日本も世界も 動物は概ね 人間の利益供与のために利用されていると強くかんじます
無論一部の方々は動物の幸せについて真剣にお考えですが すべての動物が対象では 実現には至らないでしょうね
出会った人間に利用されること それが動物に生まれた宿命であり ごく少数ながら それらの動物を見て実情を知り苦しむ人々がおられることは これも救いなのでしょう
ことしもよろしくお願いいたします
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