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2020年5月25日 (月)

2020-5-24 NHK TV報道から「災害時緊急救護活動」に思うこと

2020-5-24 NHK TV報道から「災害時緊急救護活動」に思うこと
無礼と 傲慢と 言いたい放題と思われることを覚悟で言いたいことを言わせていただきます
今の生活で 私的には獣医師の先生方にお世話にならなければならないことは ほとんどないから言えることでもあります ご不快であられることはごめんください
文責 松田早苗
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2020-5-24 NHK TV報道10:05~10:53福島 熊本の地震災害に際しての「災害時緊急動物救護活動」についてドキュメント報道されていた
動物緊急救護活動情報が これだけの時間を割いて報道されたのに 中身は粗末だった(あくまでもマツダの感想)
1995-1-17 阪神・淡路大震災発災により 災害時動物緊急救護活動については 幾多の情報が開示されている
地震の被災動物を救うために 当時の官民協働組織が 兵庫県内社団法人3者「兵庫県獣医師会」「神戸市獣医師会」「日本動物福祉協会阪神支部」が協力して 兵庫県 神戸市との連携により 1/21には「兵庫県南部地震動物救援本部」として組織的に緊急動物救護活動が始まった
「大地震の被災動物を救うために」として 活動報告書も発刊され 各図書館等に無償配布され 希望者個人にも有償布されたのでご存知の方も多いと思う
1995年当時には 法人組織の動物関連の民間団体は未だ少数であったし 全国的には動物救護活動が今ほど盛んではなかった
            
被災動物救護活動に際しての ある獣医師の言で今も忘れられない言葉が記憶にある
「何で犬コロなんか助けなあかんねん」
            
当時は未だ 畜産動物に携わられることが獣医師の仕事とされては名誉なことであり 犬猫という小動物なんかで動物病院を開業されることは侮蔑さえもあった時代のこと
阪神・淡路大震災での獣医師各位の奮闘と言えるご活躍が 今日の小動物専門獣医師の社会的地位を挙げられたことは確かであろう
行政機関の動物収容状況は劣悪であり 空調は元より窓さえもないコンクリートの立方体で床は水浸し最低のフードが コンクリート床に直播されることが普通であった時代だった

それは 行政機関でも開業であっても 獣医師とされて 患畜以外の犬猫に対する関心が 如何になかったかということの証でもある
阪神・淡路大震災で収容された犬猫たちには ワクチンも不妊手術も躾も 殆どされてはいなかった
「狂犬病予防法」に明記された 鑑札を付けた犬は片手で数えられる程度
これらの状況は当時の神戸市獣医師会の先生方もさすがに想定外のことであった様だ
民間動物救護活動ボランティアの私たちが社会性のなさで獣医師の先生方を尊敬というまでには至らないことも多々あり 獣医師の先生方は 私たちボランティアを物好き程度の評価で ある種蔑視されていた
そのような獣医師とボランティアが組織を組むことになり 円満に活動できたのは 組織の責任者としての各個人が 獣医師と飼主という信頼関係があったことが幸いした

「何で犬コロなんか助けなあかんねん」
と言われていた獣医師のお方も 活動に入ると積極的に働いて下さり 意識を改めて下さった
             
阪神・淡路大震災から四半世紀を経ている
その間に法律第105号の改正もあり 多数の民間動物愛護団体が台頭し 動物救護活動が盛んになった
近年の災害動物救護活動には民間団体の救護活動が盛んだが 阪神・淡路大震災当時は東北からの獣医師ボランティアも譲渡希望者もなく 地図が示すように空白であった
動物に対する関心事や価値観が 都市部とは違っていたことも否めないと感じている

かの2011年(平成23年)3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震で多くの獣医師の先生方が目覚められたと感じるが 今回の2020-5-24 NHK TV報道では基本的なことが述べられていない
                 
肝心の 同行避難に備えるべきことが示されていない
〇飼主としての義務
1.鑑札 迷子札の常用→日常生活での首輪の装着(緊急避難時に装着する余裕がないことと 日常していないと嫌がることがある 首輪の大きさを確かめることも大切→大人の女性の指が2本入る程度 
首輪の裏側に携帯電話番号と呼名を記す)

2.マイクロチップの効用を知る→特に個体の特徴が少ない純血種では 目視では個体識別がし難いことがあり 所有権の証となる 
迷子札等アナログ情報を無くした場合に 個体識別の強い味方となる
常に情報の更新もしておくことが肝心→飼主や住所の変更 死亡届等

3.ワクチン . 

4.不妊手術 

5.基本的服従訓練

6.個体の写真→皮膚模様や身体の特徴→シッポや耳が短い 曲がっている等 

7.外傷 皮膚病 幼獣の成長期にはこまめに経過を写真記録しておく 

8.病気の経過と投薬 獣医師の記録
 咬傷事故履歴があれば どのような時に特に要注意となるのか

9.避難用具の常備 
リード ケージ ザック等 大型犬には 大人しくても口輪を用意しておく(見た目で怖がる人もいる)

10.給餌 給水→容器には器の形をしたものにビニール袋を被せることもできるので 小袋を余分に用意されると良い 食事後の汚れた袋はゴミ袋として活用することもできる

11.筆記具には必ず「黒」のペンを用意する
屋外で 「赤」は日照が強いと薄れて判読できなくなる
             
番組内ではフードを5日分とされていたが 近年は広域大災害が見込まれるので 救護活動も困難が増すと想定される 7日分は用意をしておくことも必要かもしれない 
         

日常の飼主の義務的行為→集団生活に備えて必要であり 万一逸走した場合に不幸の倍増を防止するためには欠かせないことでもある
同行避難は発災と同時に実行されることが望ましいが 万一無理だと判断された場合には 先ずは飼主ご自身の身を守ることが第一であると覚えてください
ご自身がご無事であれば 後に探すことも不可能ではありません

非常時に備えて 多頭数飼育 特殊動物の飼育は避けましょう
特殊動物は逸走した場合と 飼主以外のボランティアが世話をされるには 危険が多すぎます

個人の権利はこの度のコロナ対策で 日常生活でさえも大きく制限されました
真剣に人と社会の動物共生について 安定を目されるなら 飼育動物の制限は 生活維持のための営業や日常生活の制限よりも規制に値すると感じます


環境省で審議会委員を務められる皆さま
特殊動物等の個人飼育を制限されることにご尽力くださいますよう お願いいたします

 

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