2015-3-3永遠の「タロー」
「タロー」
君は想い出の中で
永遠に輝く私の宝石
愛らしく
優しく
優雅であった
「タロー」
力強く 山をかけ
かろやかに 水を切る
私が歩くと
いつも私についてくる
心のどこかに 住み着いている
「タロー」
君のことが大好きだ
君のことは決して忘れない
君との運命の出会いは
天からの恵であったのだ
私の愛する 永遠の「タロー」
君は 何時でも 私をなぐさめてくれる
私が地球を放れるとき 君も私と共に行くのだ
誰も知らない 永遠の彼方へ
ひな祭りは 私たちの初めての家族となった犬 「タロー」の命日です
45年も前の昔のこと 1970年戌年の秋のお彼岸でした
耳の長さとふさふさとした毛がスパニエルの血を想像させる生後4~5ケ月ほどの仔犬で おどおどとした様子とあどけなさが思わず抱きしめてやりたくなるような可愛さでした
「タロー」は突然我が家にやってきました
14年の年月を共にして 「タロー」は永遠の彼方へと去ってゆきました
私たち夫婦の人生の岐路となった 忘れられない犬です
結婚して3年目の頃で、分譲の集合住宅を購入する予定で、すでに一部入金をしていました。
そんな時に「タロー」と巡りあったのです。
そのような事情でこの仔犬を迎えることを少々ためらい、方々に声を掛けてはみましたが結局何処へも行き場の無いままに我家の一員になりました。
犬と暮らすにはやはり土が欲しいと言うことで分譲の集合住宅を急遽契約を破棄して、神戸市垂水区内の新興住宅地に一戸建を求めることにしたのです
新築の予定はしたものの丁度時期が住宅建設ブームの頃で、契約通りにことが運ばなくて家の完成は凡そ半年も遅れてしまいました。
その頃私達は共働きでした。
朝は出勤前に散歩に連れて行き、よく陽の当る南側のベランダで自由に遊べるようにしておき「お留守番よ」と言って出掛けたものです。
始めの頃は声を出すことも無く、無反応というくらいにおとなしく、ひっそりとしていました。
夜もベランダのハウスで寝かすのですが、居るのかしらと確かめたくなるくらいでした。
1週間ほどたった頃から漸く甘えることができるようになり、夜、ベランダと部屋の仕切り戸を遠慮がちにノックをするようになったのです。
部屋に入れてやると頭を下げて這うようにして擦り寄ってきました。
本当にいじらしくて、思わず抱きしめました。
それからはもう、ずっと私達と共に何をするのも一緒だったのです。
しかし、同居をするようになってからもおよそ7年間も哀れな習慣は消えませんでした。
彼は当時の私達の住まいからはそう遠くない山手の辺りで飼われていたようです。
小学生位の子供の居るお宅だったようです。
毎日その家の前を通られる方が見る度に、そこの子供たちが叩く蹴るのいじめをしていたそうです。
その方は見兼ねて黙って仔犬を連れ出されたようでした。
そしてその方の娘さんのお友達のところへ引き取られたのですが、家人の反対があって我家へ来ることになったようです。
この事情は暫くの後に知らされましたので、「タロー」を引き取った当時は飼い主が放棄された仔犬であると聞かされていました。
自惚れる分けではありませんがこの子は我家へ来て本当に良かったと思いました。
私達には子供は無く文字通り家族が「一人」増えたと言うに等しい価値観でした。
「タロー」の方も嬉しかったのだと思います。
本当に利口な犬で私達の期待によく応えてくれました。
私の帰宅時間が分かるのかベランダから身を乗り出すようにして、私が角を曲がって来るのを見届けてさっと階段を駆け降り、入口で待っていてくれました。
夫が帰宅して二人と一匹で食事をすませ、暗くなってから近くの広場でよく遊びました。
夫が履いているサンダルを投げて「取っておいで」と言いますと跳んでいっていそいそとくわえてくるのです。
かくれんぼもよくしました。
「タロー」が真剣になって探す様が可愛くて何度も繰り返したものです。
見つけたときの大げさな感激振りは今も忘れられない思い出の一つとなっています。
数々の思い出を作ってくれた「タロー」
思いもかけなかった動物福祉の活動に誘われることになった犬「タロー」
宿命的に私に与えられた犬であったように 思うのです
ありがとう 「タロー」
動物のことにこれほど没頭させられるとは夢にも思はなかった私が 45年間も動物福祉の向上を目指して働くことになるとは まさに宿命的だったのでしょう
懐古と共に「タロー」よ安かれと祈ります
(説明部分は回顧録の一部から引用)
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