2013-12-20 FB-コメント返信Ⅱ
今の神戸市に足りないのは しっかりとした動物福祉の知識に基づく信念を持たれる人材が不足していることです
『CCクロ』立ち上げの一員であり 隠居高齢者の私にしか言えないことであり 神戸市からの反感を買うことを承知で提言しますが 阪神・淡路大震災以来20年近い年月 神戸市は殺処分目的に建設された神戸市動物管理センターを建て替える試みを頓挫させて来られました
民間団体から 展示犬舎の寄贈とともに『CCクロ』維持のための複数の専従職員の人件費を負担してもらいつつ 官民協働のモデル事業としての社会的評価を得るということに対する体面を保ってきました
阪神・淡路大震災復興のためには対人対策が最優先であったことは言うまでもありませんが 動物福祉に基づくセンターの建設は単に動物のために必要な施設ではありません
阪神・淡路大震災以前のかつての兵庫県の動物保管施設は「ひどい」の一言に尽きるようなゴミ捨て場と称するに等しい場でした
当時の動物保管施設の劣悪な状況を知っていただくために 県下の全保健所を松田が視察調査をして 改善の提言書を知事あてに送らせていただきました
当時の貝原知事は動物のためのみならず 「動物福祉」が教育的にも大切であることを心得てくださり愛護センターの建設に向けて多大なご尽力をしてくださいました
そのご意向を受け継がれた現 井戸知事もまた 「動物福祉」には深いご理解を示してくださっておられます
兵庫県動物愛護センターが実現したことは まず 働く職員の方々の意識改革に大きな変化をもたらしました
殺処分のみが仕事であった自虐的な意識から 動物を適正に扱うことの大切さを実感されたように感じました
事実 粗末な保健所職員時代にはまともに働く意欲もわかなかったと本音を吐かれた行政獣医師もおられましたが 現場の職員の方々の多くが 目覚ましく意識改革に努力されました
水浸しだったかつての保管所では傍観するしかなかった仕事を 愛護センターでは 行政獣医師自らが雑巾を持って水をふき取る作業までされることもあり 敬意とともに感謝の思いを抱きました
そこで 比較した時 神戸市の立ち遅れは上層部の意識にあったように思いますが おそらくはまともに市長まで事情は報告されていなかったとも感じます
「市長への手紙」というもっともらしい市民からの提言方法がありますが そのほとんどは担当部署止まりが従来の神戸市の実態でした
担当部署の課長さえも 神戸市動物管理センターの動物の処遇について 水とフードの与え方の実情を知らないと平然と言うお方もおられたほどでした
交渉の席でその言葉を聞いた時愕然としたことを覚えています
その後 市民参加の慰霊祭の制度が発足して 参加される市民にご挨拶の言葉を述べられることになり初めて担当局長が神戸市動物管理センターを訪れられました
その機会に 私は開会までの寸時を割いてぜひ現場を視察してくださいと申し出ました
職員はいつものことで市の幹部が現場視察をされることは想定外のこととして 慰霊祭準備に忙しくもあり 当日の清掃はされていない状況でした
局長と同行されておられた3-4名の方々をご案内したのは 民間人の松田一人でした
神戸市の施設を市の職員が誰一人同行できず 民間人が一人で案内したのです
その日の動物の保管所の状況は最悪でした
下痢便が床一面に広がったところに 高齢大型犬が横たわっていました
水も屎尿に塗れた汚水であり 清潔な飲用水の設備がなく 劣悪そのものでした
さすがに驚かれたご様子で その日の内に改善命令が出たと後に聞きました
その後は担当課長以下本庁職員の方々はご着任早々に神戸市動物管理センターを視察訪問されるようになられたようです
紆余曲折があり 順次に改革が進み現在の保管室を整備してくださったのですが 検査室の転用等で夜間保管室の場所の確保をしてきました
夜間無人保管になることを考慮して危険回避のために 一室一頭を基本にしていただきましたので 当然収容頭数は少数しか保管できません
清潔と安全を最も重要視して維持管理をしてまいりました
現在の神戸市動物管理センターは どこにも負けない清潔保持と 適正保管について官民協働で努力を重ね そのことを誇りにできます
過去の国際シンポジュウムにおいて 松田がパネラーとして招かれた際に 市動管Cの劣悪保管状況から改善された現状を映像で公開しましたが その際にも特にコメントしたことは
「現状が好転し よい結果が得られたから 過去の劣悪状況を公開できるのです
やり方次第でここまで変えられるという証です いまだ劣悪状況であれば
よほどのことがない限りは資料を外部には出さない 出すことは一回限りの賭けであり
改善しないままに神戸市との断絶になることを避けなければならない」と申し添えました
続きは次回に送ります
神戸市の方々には ご不快はなはだしいかと存じますが この時こそ適正保管と譲渡を改めて決意していただきたい思いからでありますので お許しください
「適性譲渡」とは「安心」「安全」が基本であり 社会に送り出す動物が「不安」「忍耐の強要」「偏共生」とならない配慮が必要であリ 大切なことは動物のQOLと 災害時に備えることを含めての社会的責任を強く意識することだと申し上げたいのです
« 2013-12-20 FB-コメントに応えて | トップページ | 2013-12-24 相談から感じること »
「動物福祉」カテゴリの記事
- 2014-7-12猫迷惑は作られるもの---過去録から(2023.07.14)
- 大阪万博でペットの同行を認める大阪市の愚策(2023.02.24)
- 2023-2-9in Megumi Takeda様情報 犬肉の食用関連(2023.02.11)
- 2022-9-6Megumi Takeda様情報咬傷事故犬の再譲渡による問題(2022.09.22)
- このポスターを見てどう思いますか? シェアから(2022.08.31)
コメント