2013-8-27 毎日新聞 夕刊 義援金投信 記事に対する松田早苗個人意見
2013-8-27 毎日新聞 夕刊 義援金投信
豊田将志記者
余剰金で投信
「使い切れなかった義援金が原資」と書かれている
以下 松田意見
「使い切れなかった義援金が原資」
という表現は心外です
しかし 執筆された記者豊田将志氏は文言が適切ではなかったとお認めいただいていると聞き及んでいます
公開前に訂正をしておいていただければ 読者に対して誤解を招くことを防止できたと残念に思います
公開される情報は常に一度きりしかご覧になられない視聴者のことを配慮して
いただかなければ
誤認を意図的に利用しようとする人々に悪用されると
いうことが懸念されます
当時 「兵庫県南部地震動物救援本部」を立ち上げた際に 私たちが最も苦労したことの一つに資金が0からのスタートであり とりあえず手持ちのケージ等の資材をかき集めて被災動物の保護収容に当たりました
行政機関では金の都合は即座にはつかず まして 対人救援に莫大な資金が必要でありましたから 当時の社会情勢から推し測って とても動物救護に予算の確保をお願いできる状況ではありませんでした
しばらくして 各関係団体からのご寄附が届き その後義援金口座開設をして一般からの義援金もご協力いただけるようになりました
動物救護活動及び 収支報告等の詳細は震災動物救護活動記録集[大地震の動物を救うために]に記載しています ご参考までにご高覧下さいますようよろしくお願いいたします
(在庫あります ご希望があればお知らせください)
その当時の私たちの苦労の経験から 次回の災害時には即座に動物たちのために活用できる資金を残さなければならないとの思いに 関係者一同が意思統一をし 節約に努めた結果8千万円の残金を「緊急災害時動物救援本部」へ寄贈 以後の管理を委託したのです
貴重な募金であり 姿勢を正して活用しなければならないと意識した結果 「緊急災害時動物救援本部」へ移譲したのです
現地で保管するよりも広く全国的に活用していただけることを期待したからでもあります
故に 今回の「東日本大震災」動物救援活動に新たに集められた募金とは一切かかわりがありません
また 「緊急災害時動物救援本部」に託した基金は 何時発生するかもしれない災害に備える基金ですから 緊急対応として一時的に被災地に貸し付ける性質のものであり 被災地で募金された結果貸付金を上回る募金があった場合は「緊急災害時動物救援本部」に返還されることが基本であると心得ます
「緊急災害時動物救援本部」は常に最低限度額として8千万円を確保して 次に発生する災害に備えることが基金の基本です
情報提供者の誤認かと思いますが 決して「使い切れなかった義援金」ではなく
私たちが初動に苦労した経験から努力して残した貴重な基金でした
当時は義援金からの弁当は一般のボランティアさんには適用いたしましたが 私たち団体所属のボランティアは一度も義援金からの支給を頂くことなく 交通費も食費も全て私費で賄いました
獣医師会の先生方も自ら大工仕事も事務処理も引き受けてくださり 経費節減に努力いたしました
私自身も持ち出したケージやキャリーバッグの多くは手元には戻らず 行方不明となっていましたが
損失補てんなど要求したことはございません
貴重な義援金のご協力者様に対してもこのような記事がお目に留まることを憂慮し 誤解のないことを祈ります
当時のことをご存じでない方が多くなっています
この記事だけを信じられると 当時粉骨砕身 ボランティア活動をしてくださいました方々と 有償とはいえ昼夜を問わず尽力してくださった職員に対して申し訳なく思います
報道に際しては より慎重な言葉選びをしてくださることを切望いたします
以上は当時本部運営にかかわった者の一人としての松田早苗個人の意見であることを申し添えます
文責 松田早苗
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2013-8-27 毎日新聞 夕刊 義援金投信 記事に対する松田早苗個人意見
末尾の新聞記事は 1996/12/8 日曜 毎日新聞記事の複写です 松田早苗
投稿: 松田早苗 | 2013年9月 5日 (木) 23時40分