2011-5-18編 動物福祉は全ての基本
「東日本大震災」発生以来動物救護活動状況を観察し 可能な範囲ではありますがボランティア派遣斡旋 募金協力等をさせていただきながら考えたことは 全ての事は「動物福祉の基本理念」に帰すると感じています 動物福祉についての基本姿勢を正しく保たれたNPOペッツ・フォー・ライフ・ジャパン(PFLJ)の皆さんのご協力を得て現地ボランティア参加をしていただきました 現地での活動には多々困難があったことと思いますが第一陣の無事帰還をされましたことご尽力頂きましたことに心から感謝いたします 次なる派遣を「ドルチェカーネ・中塚」代表 中塚圭子先生のご協力により予定しています 日頃のみなさまとの交流の中で安心してご協力をいただける人材に出合えることのありがたさをしみじみと感じています ご協力頂いています上記の方々と共に『CCクロ』スタッフ ボランティアの皆さんもやはり「動物福祉の理念」を確りと持たれていることの安堵感は何物にも代えがたい価値があります 基本知識と礼節は共に組織維持には欠かせないものであり その大切さは阪神・淡路大震災時にも痛切に感じました 神戸動物救護センターではボランティア管理が窮屈だとも批判されたこともありましたが 知識 礼節の乏しい人々の集まるところでは良い活動の維持は出来ません 時には組織の崩壊にもつながります このすぐれた人材が今後も日本の動物福祉の向上に尽力していただけることを願っていますが ともすれば日本社会の動物活動は「動物福祉の理念」のはき違いから 安易な「優しい」「かわいそう」に溺れてしまいますし 厳しい姿勢を貫く者への誹謗が耐えません 法改正の時期を控えて署名活動が盛んになっています 数さえ集めたらよかろうと言う署名主義の考え方もあり 署名をする人々の意識が低迷している中では 要請しようとされている内容の把握をされていないこともあるように思います 先に当ブログ内でも触れましたが 知人に求められるままに内容の確認をしないで または主催者が著名人だからと言う短絡な視点での署名もある 意識改革にそれで良いのか? 仮にそのような方向に多数と言うだけで配慮されることにも危機感を感じます 動物愛護管理法の改正を求める署名の一部からの感想です (S,Ma注-緑文字S,Ma意見) 熊本市センターにみるネグレクト保管が多くの動物団体やメディア関係者に称賛されている現状からは期待し難いし 大災害の復興に莫大な経費を必要とする今日 動物関連に支出を見込むことは困難であると感じます 如何に現状の施設に於いて運用ソフトを適切に活用できるのかは全て携わる人材に掛ってきます 【動物の健康と福祉】 とは何かを問うところから始まるのであり 基本知識がそれを左右することは熊本方式が物語っています 【安楽殺処分の基準を設ける。】 平素この署名の主催者自身が「ノーキル」「殺処分ゼロ」の提唱者ではないのか? それを復しての主張であれば敬意を表するが他に書かれている事 公言されていることとは裏腹にも感じる あらゆるところでこの主張を貫いてくださることを願いたい この2項目に於いても教育を確りとしなければ 基本知識の取得が危うい 今や若い行政職員の間でも熊本市センターの模倣が台頭している ① に関しては動物関係団体にも 個人に対しても適用されなければならない 自分の多頭数飼育は看過して他の多頭数飼育は批判するのが現状であり 動物救護活動の名のもとではネグレクトについても団体個人も例外としている現状を改めなければ意義が失われる いかなる多頭数飼育についても施設と維持管理能力を厳しく規定し 監視しなければ意味がない ②殺処分施設 この表現は誤解を招く 殺処分のみしかしない施設はいまだ聞いていない 行政機関を意味するのであれば基本的認識に誤解がある 殆どの行政機関では譲渡を実施しているし 働く人々の気持ちにも配慮が要る 安易な譲渡で問題があるところも少なくない 譲渡さえしていれば「②殺処分施設」に該当しないのか? 考え方にもよるが殺処分が悪いのではなく 殺処分方法に問題があると主眼の置き方を変えなければ 現状で100%の救命はあり得ないのに努力次第であるかのような錯覚を広め 基本的に飼主義務の遂行である「死を見届ける行為」の避難に繋がり 責任転嫁に陥り易くすることになる 飼主の義務は共生動物の死を見届けることが第一義であり 譲渡はそのバイパスである 良い譲渡が成立して喜ぶ人々の陰で不適切譲渡や遺棄 虐待 ネグレクトに苦しめられる動物もいる [自己愛型動物愛護-S,Ma]に起因することが多い 共生動物の幸せに自信が持てる飼主は他の不幸しか経験しなかった動物に「幸」への道を譲ることも考えていただきたい 「終わりよければすべてよし」と言われているが 救命目的の譲渡や委任 委譲に頼るあまりにそれまでの幸せを全て失い 二次的な譲渡先で悲惨な境遇を耐えさせられる動物も少なくない 劣悪な収容管理状況で「殺さない 助けている」とする団体個人は多数ある 業者 飼主 動物関係者に対する繁殖規制が完全に徹底されない現状では需要と供給のバランスは常に供給過多であることが現実である 【終生飼育を放棄する行為を虐待の範囲とする。】 この項については慎重でなければならない 安易に終生飼育を放棄する飼主ばかりではなく万策尽きて主治医にも「安楽死処置」(安楽殺処置)を拒否された結果行政機関に持ち込む場合もある それを一律に罰するのは遺棄に繋がるし動物に不必要な忍耐を強要することになる 終生飼育が困難であると判断した時 相談できる窓口としての「動物愛護推進員」等が適切な判断が出来るような教育をして活用し 「安楽死処置」(安楽殺処置)の導入も的確に出来ることが真に動物を不必要な苦痛から救うことになる フィールドワークを体験していないペーパーあいご家や営利活動家(ボランティアビジネス?)や 社会的知名度の保持に懸命な人々は殺処分さえ否定すれば「動物あいご」と錯覚? または意識的活用をするところが困る 動物に限っては人間による全生涯の支配を余儀なくされている 時には安楽死処置が困難な状況からの解放に最適と言える選択肢であることは 多くの凄惨な現場を体験したフィールドワーカーなら100%と言ってよい程度に認識している それを公言することのリスクを考えると沈黙の選択となる S,Maのような誹謗中傷に会うことも知っておられて密かにされることが多い 私は密かにすることのリスクを恐れて公言している 断っておくが阪神・淡路大震災に際しては自説を曲げて殺処分否定の活動に徹した 協力と言うことの合意形成に於いての損得勘定の結果であるが 「安楽死処置」(安楽殺処置)を必要と感じた個体は何頭もいたことも確かである 不必要な延命をさせたそれらの動物たちには今も詫びる気持ちを持ち続けている 多くの人々と動物たちに忍耐をしていただいて凌いだ災害時被災動物救護活動であったが 平時であれば妥協はしたくない状況ではあった 災害に際して救護活動の障壁となりうる「所有権」と言う権利のあり方が問題となることが多々ある 阪神・淡路大震災に際して飼主様に対してお願いしたことは 「今は辛いでしょうがこの動物を手放してくださることがこの動物を救うことになります」とおねがいして同意していただくことをした どのような施設であっても適切な家庭に勝る環境提供は出来ません 【人が辛さに耐える分動物の苦痛は救われるが 人が辛さから逃れたければ動物に苦痛を耐えさせることなります どちらもあなたが選択されることです-S,Ma】 「今のお辛い思いをこの動物たちを苦痛から回避させることで凌いでください また 復興され 再び動物との共生がお出来になられるようになられました際にはその時点であなたの救いを必要としている不幸な動物を助けてやってください それがあなたの心の支えとなるでしょう」と言い添えました 丁寧に説得をして センターでの長期保管と言う悪状況からの解放に尽力し 平均して2-3カ月の保管期間になるようにと努めました 保管期間が短いと多くの批判もありましたが今も状況からの判断として大きな間違いとは思ってはいません 多くの飼主様は賢明なご判断をしてくださいました 飼主様の同意を得て「所有権」放棄の基に新たな家庭に迎えていただいたのです 事後の追跡調査でも定着率は良いものでした 無論 中には問題行動のある動物もいましたから救護センターに長期に滞在していた動物もいましたが この理不尽なことも今後においては適切な「安楽死処置」(安楽殺処置)が認められる方向を築く為の試練であると耐えたものです しかし 社会は逆方向に向かいつつあるように感じています この阪神・淡路大震災の年を「動物福祉元年」と評価していただいたのではあるが その後に進展をした部分もあるが「殺処分ゼロ」「ノーキル」という耳触りの良い言葉に誘導されて動物福祉の後退を感じています 多頭数飼育やネグレクトは減少したとは感じられないばかりではなく むしろ不適切多頭数飼育は増加の傾向にあると感じています 「東日本大地震」においては基本的に動物福祉の考えが遅れている部分が災いしているような印象があります 飼主の心の支えのために動物福祉が後退することは避けたいものです 飼主様も適切な説明には同意を得られるのではないかと感じるが 救護活動に携わる人々もまた 飼主様優先なのか 動物の福祉のためには飼主様と共に この活動をされるボランティアにも耐えて頂くことの説明はなされているのか疑問があります 日夜懸命に努力されておられることの結果が動物のネグレクト助長となったのではあまりにも悲惨です 官民協働に際しても双方に適切な妥協がなければ完全な合意はあり得ないと感じます 私が阪神・淡路大震災に際して「安楽死処置」(安楽殺処置)否定を受け入れたことも当時の状況ではやむを得ないと感じたからです 飼主様も「所有権」放棄が動物を救うことに繋がることに気付いていたたきたい 関わる全ての人に視点の転換が必要な事にも気付いて頂き「動物福祉」に携わるものとしての覚悟もしていただければと願います 文責S,Ma
3.犬猫の収容・処分施設の基準を設ける
行政及び民間における動物収容の施設について、動物の健康と福祉を確保するための施設および、飼育の基準、ならびに苦痛のない安楽殺処分の基準を設ける。
4.勧告及び命令の改正
①動物虐待や悪質業者に対して、動物愛護担当職員に司法警察権を持たせる等の機能強化を図る。
②動物愛護推進員を市町村に置き、研修等による人材育成および活動の強化を図る。
5.動物虐待に関しての改正
①通報窓口の一本化や虐待内容を明記したガイドラインを制定し、取締りの基準を明確化し強化を図る。
②殺処分施設へ二回以上の持ち込み、又は不妊去勢を怠り、終生飼育を放棄する行為を虐待の範囲とする。
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今回の被災、原発事故を契機に、「動物ボランティア団体 全国民間ネットワーク」が設立されました。
http://animalnetwork.jimdo.com/お問い合せ/
代表は「捨て猫防止会」の太田さんです。事務局は心当たりのある方ですが、未だ未確認。
北日本動物福祉協会とかアライブとか、警戒区域内のペットと産業動物救護の署名活動を実施した団体リストと重なると思います。
愛護法の大改正に先立ち、環境省はペット業者を促して同業者協会を発足させています。
このネットワークが愛護団体の全国規模の協会発足の礎になればいいと思います。
愛護団体の動物取扱業種に組み入れ、法規制をかけていくことが、大きく前進しました。
個々をみれば、いろいろ異論もおありと思いますが、この大きな流れを育てていくことは非常に重要になってきます。
署名活動には協力せず、賛同団体になることもお断りしましたが、こういう形になってくると話は別です。
精査検証の上、この流れを決して無視なさいませんようお願い致します。
投稿: チッチ | 2011年5月31日 (火) 14時26分
『愛護法の大改正に先立ち、環境省はペット業者を促して同業者協会を発足させています。
このネットワークが愛護団体の全国規模の協会発足の礎になればいいと思います。
愛護団体の動物取扱業種に組み入れ、法規制をかけていくことが、大きく前進しました。
個々をみれば、いろいろ異論もおありと思いますが、この大きな流れを育てていくことは非常に重要になってきます。
署名活動には協力せず、賛同団体になることもお断りしましたが、こういう形になってくると話は別です。
精査検証の上、この流れを決して無視なさいませんようお願い致します。』 などとオバカな事を言いました!
「動物ボランティア団体 全国民間ネットワーク」について調べました。
糞味噌混在の参加団体を、場当たり的にネットワークの言葉で括っただけのような印象です。
規約一つ見てもあの規約では、活動現場でトラブルや不祥事が起きても、誰も責任のある立場で調査監督修正は出来ないだろうと思います。
対外的に信用を得やすい方を代表に担いでいますが、後期高齢者でネット環境にない方です。現実に起きる目まぐるしい情報をご自分で追っていくことは出来ないでしょう。
代表人事一つを見てもこのネットワークが烏合の衆で、しっかりとした中心スタッフ群が不在だと分かります。
代表者はよく存じ上げており問題のない方ですが、担がれて知らぬ間にトラブルの矢面に立たされるようなことにならねばいいですが・・・
投稿: | 2011年6月 1日 (水) 21時08分