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2011年3月12日 (土)

2011-3-12編 災害時に考える

大災害の被災者の方々に心からのお見舞いを申し上げます

終日テレビに表される被害の実情は目を覆いたくなるばかりです

昨日来 深夜に及び電話の対応をしていました

かからない電話に不安を抱き ご無事であって頂きたいと念じつつも 当方からの安否確認には大切な回線をふさぐことになりますし これも大切な電池の消耗にも考慮すれば 

思いやるつもりが迷惑となりかねずひたすら待つことにしました

幸い今朝からは比較的通話がしやすくなりました

パソコンメールで問合をして返信を頂いたときはほっとします

まだそれどころではない方々もおられて案じています

阪神・淡路大震災時に駆けつけてくださった方々の内 安否確認ができたことは大きな安堵でしたが 確認ができない方々がどうされておられるのか知る由もなく祈りと共に待つばかりです

12/13東大でHARSのシンポジュウム出席の予定でした

大災害発生が前日であったことが私個人には難を避けられたのです

東京にいればどうなっていたのか----家族のこと動物のこと他人事ではない思いでした

先日徳島県で災害対応のお話をさせていただいたばかりでした 

次の災害は多分大規模災害になります 備えもしっかりと話したところでした 

予言したようなことになりました 

現在首輪をしない習慣の飼い方をされています飼主様 この際に日常に首輪を装着し迷子札と鑑札の装着を実行してください 

鑑札 迷子札は首輪に穴をあけてタコ糸で縛りつけてください 

脱落の危険が少なくなります 

改めてマイクロチップについても主治医獣医師にご相談ください 

純血種ほど特徴がなく いざ手元を離れると複数の飼主様が同一個体に名乗りを上げられたとき ご自分の所有権を主張することは困難となる場合があります 

そのような場合にはマイクロチップが役立つでしょう 

そしてこの際に多頭数飼育についても考えてください 

緊急時に同行避難をするには大人一人に動物1匹が責任を持てる範囲です 

ご自分の食糧と必需品を持ち 動物の食糧と必需品となりますと どれだけ大変か想像はすぐにお出来になれるでしょう 

ご家族に要介護のお方や幼児がおられる場合はなおさらです 

家族会議で真剣に話し合うことをお勧めいたします 

動物が複数いる場合にはご自分と同行する動物を予め決めておくことも良いでしょう

多頭数飼育飼育者の多くの例で 日常にもらわれ難い動物だから引取ったと言うことはよくある話です

そのような動物の引取り手は 特に動物に深く関わるボランティアや 仕事としておられる看護師 トレーナー等の専門職の方にしばしば見受けられます

しかし 良く考えてください

もらわれ難い動物と言うことは社会に順応し難い 恐怖心が強い 攻撃性が強い 持病がある等でしょう

飼主様だけが単独で避難されることが精一杯となった時 残された動物たちの不安は他の普通の動物と対比してもより以上に精神的な負担は大きく哀れです

そのような特定の人にのみ依存することで生かされた動物を残して避難できないからご自分も共に命を捨てる覚悟があると言われた方もありましたが そのことが対人救護活動に携わられる人々にどれだけ多くの迷惑を及ぼすことになるか考えることも大切です

「ほっといてくれ」「ああそうですか」と言うわけにはゆきません

命がけで対人救護活動をされる方々には そのお1人の飼主様を見捨てて「好きで動物と心中されるからほっときましょう」とは行かないでしょう

社会は助け合って支え合って生きています

良かれと思うことも社会的に責任を果たせないことが分かっていることは避ける努力をしなければならないのです

百歩譲って残された動物が対人危害を及ぼす危険性がなければ飼主様の感性で 平穏な日々を楽しくさせてやれたから見捨てて逃げるけど「ごめん」と言えるのであれば出合いの宿命でその動物の運かもしれません

しかし 攻撃性や有毒動物であれば社会的弱者(高齢者 幼児) 動物嫌いの人に対する危険性は計りしれず 思いやりに欠けた無責任な行為と言えます

この大災害に直面したから現実の問題として取り上げることができます

今ならそのことに多角的な関心を以って思考できるでしょう

平時にどのように説得しても 「飼育頭数を増やす」「殺処分ゼロ」「ノーキル」が国家的目標のように唱えられていますから理解に及ぶことは困難です

幸いにして 今日無事でいられる方々にお願いします

災害 非常時に備えて動物との「共生」に大切なことは何かを「カワイイ」「カワイソウ」から一歩進めて考えてみてください

その答えは日常にも大切な要件であることに気付いてください

[一匹でも多く適性譲渡で救いたい-S,Ma

【適性譲渡とは「安心」「安全」が基本であり 社会に送り出す動物が「不安」「忍耐の強要」「偏共生」とならない配慮が必要である-S,Ma

【人が辛さに耐える分動物の苦痛は救われるが 人が辛さから逃れたければ動物に苦痛を耐えさせることなります どちらもあなたが選択されることです-S,Ma

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動物福祉」カテゴリの記事

コメント

ご無沙汰しております。HIROです。


東京へ行かれるところでしたか。本当にご無事で何よりです。揺れなどはありましたか?私の住む地域は津波の注意報はありましたが、揺れ等はまったくありませんでした。


テレビで流されていく家々の映像を見ながら、ふと被災したペット達のことが頭に浮かびました。S,Maさんが仰るように、地震大国に住んでいるからこそ、ペットを飼う際には考慮すべき点が沢山ありますね。


地震のニュースを観ているだけでも身震いがします。東に住む知人も余震が怖いと言っていましたし、当事者の方々の不安は計り知れません。被災した人々のために、募金に協力したりペット救助の情報をお伝えする等、非力ながら少しでもできることをしていきたいと思っています。


追記:大学の卒業論文は、お陰様で先日無事完成致しました。恐縮ですが後日お送りしたいと思います。お時間のあるときに目を通して頂けたら幸いです。

2012-3-12編  HIROさんコメントありがとうございました
本当にお久しぶりですね-
お変わりございませんか?

ありがたいことに この度は当地では殆ど体感地震はありませんでした
【地震大国に住んでいるからこそ、ペットを飼う際には考慮すべき点が沢山ありますね。】
HIROさんからこのご意見をいただくことができたことは私がこのブログを始めた意義があったと言えますね
ありがとう!!
何よりの励ましです
【大学の卒業論文は、お陰様で先日無事完成致しました。】
おめでとうございます
拝読させていただきます 楽しみにしています

私は「運」とか「宿命」を良く用いますが常にそう感じるのです
1日の違いが「運」「不運」を分けることになるのですね
地震の始まりの時に関西から東京に行かれた方からお電話を受けていました
その時に「揺れてる」「怖い 切るわね」と言われてしばらくしたら この大惨事が報じられました
帰るにも帰れなくなり今日ようやく伊丹に着いたと知らせがありました
ご無事が何よりでしたが 横浜にご自宅がある 東京の獣医師さんはずいぶんとあるかれたそうです
阪神・淡路大震災のときにも多くの方が通勤でスニーカーをはきつぶされたと聞いていました

お亡くなりになられた方のご冥福を心からお祈りいたします

動物たちもたくさん犠牲になったことでしょう
特に日本では繋がれている犬がまだまだ沢山いますからね
この動物たちのためにも鎮魂の祈りを捧げます 黙祷 S,Ma

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