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2009年11月10日 (火)

識者についての思い

識者についての思い       

2009/11/9

.あるシンポジュウムで「元動物園関係者」による傍聴席からの発言に少なからず落胆したことがありました

「元動物園関係者」でありながらオランウータン密輸入事件についての誤認情報が意見として発言されましたので 私はそれをその場で正させていただきました

パネラーではなく傍聴席からの発言とはいえこのことには少なからず落胆いたしました

落胆したことの原因は もっとも関心をもたれなければならない立場のお方が大切な事実を誤認しておられたからです

「オランウータンは日本国費でインドネシアに送還された」と発言されたのです

それは 当然告発された行政機関内部の方のお一人として義務的であるともいえる公判の判決文の確認をされなかったからだと思います

その方ご自身が直接的な役職になく 公判を傍聴されるお立場ではなくとも関係者のどなたも公判に無関心であったことが判決内容の確認がされず 曖昧な記憶になる程度で済まされたことであろうかと感じたからです

そのお方には理由はそれなりにおありだったかもしれませんが 日本中の関心が少なかったことも事実でした

公判中のオランウータンの保管も神戸市王子動物園が引き受けた事実もあり このような大事に

大阪の行政機関としての対応が問われる なんとももどかしさを感じたものです 

この日の発言はオランウータン密輸入事件と言う 国際的にも恥ずべき犯罪であるにもかかわらず 明らかに当時の公判に無関心であったことによる誤認によるものと推察しています

日本の識者の方々には秀でた方が沢山おられる反面 一部に現場をご存じないか 底辺に無関心か 知りつつご自分のお考えが最高とされるために大衆を誘導されるためなのか 時に戸惑いを感じる発言や論旨に触れることがあります

数年前に 過繁殖や無責任販売を日常としているペットショップ関係者の集まる場で ある学者の方が啓発的なお話をされた内容で安楽死処置の否定をされたことがありました

安楽死処置どころか 遺棄や飢餓で死に至らしめることが平気な人たちのいる場で 「命は尊い

殺してはならない」と言われても ならば遺棄を勧められるのか 行政機関に尻拭いを勧められるのかと怒りにも似た感情で迫ったこともありました

動物について「命は尊い 殺してはならない」と言い切れる状況であれば私たちのようなフィールドワーカーは不要なはずです

ごまかしとも感じられる美しい言葉での【安楽死処置回避】は現実逃避であり 結果的に動物を苦痛にさらすことが多くなることは救護活動に携わった経験者であれば容易に理解できることです

ここでも知りつつ吾が身の安らぎ優先のために「悪しき沈黙」がされてしまいます

(NHKスペシャルのタイトルは「やましき沈黙」ですが聞き取り違いで 「あしき沈黙」としましたが 今も「悪しき沈黙」であると思っています 「やましい」とは自分に対してとがめる気持ちが強いと感じますが 他に対して「悪」であれば「悪しき沈黙」であると思うからです)


当時のオランウータン密輸入事件についての報告書をご参考までにご覧ください

ペット店オランウータン密輸入事件の高裁結審について思うこと

「種の保存法」等違反容疑公判傍聴の記録

03/5/16

S,Ma

03/5/16 10:00am 開廷 大阪高裁において表記の結審があり 被告 KH KM両被告人に対して被告側の申し立ての全てが却下され 一審判決支持の判決が下りました

KH被告 懲役28ヶ月 罰金250万円  KM被告 懲役110ヶ月 罰金100万円

(S,Ma-この文書を作成した当時は被告の実名を記載していましたが 刑期を終えていますので伏せました)

一審以外はほとんど欠かさず公判の傍聴をしてまいりましたが その間に被告は情状酌量を求めるべく一時期はペット店の代表を降りたように装っていましたが 次第に世間に挑戦するような行動をとるようになりました

[オランウータンを本国インドネシアへ送還するに際しても 減刑を目論むかのように搬送費用を被告が自己負担しました 

そのことについて 判事殿は判決申し渡しに際して減刑の理由

にはならないと言明されていましたが 国とし

ての理念として 国際的な責務として 国費で返還すべきであったと残念に思っています]

(S,Ma-下線部分は今回加筆したものです)

店舗の他都府県進出や乗用車全てを広告塗装に仕立てて街頭宣伝車で騒音とも言える走行をしたり 法廷でも

公判中に被告席の被告自身と 傍聴席の家族の携帯電話が相次いでなるなどの失態も見られ ペット店での代表役職への復帰と 高裁判決日03/5/16には法廷に入りきれない人数を集めて事実上他の傍聴者を締め出す作戦をするなどと 重大な犯罪を犯したと言う悔恨の姿は伺えなかったのです

世間も国際的に非難されるようなこの事件の重要性に反比例して無関心であったことは 被告と同じとは言わずとも悪事に甘い何事も事なかれで済ます国民性の一端を覗かせていたことは非常に残念に思います

何事においても集団 個人がした反社会的行為に関心をよせることは損だともいえる感覚が今日のこの国の悪事や犯罪を蔓延させ助長させる端緒となっているのではないでしょうか

悪事を悪いと指摘することを嫌う土壌があるように感じられます 

いわゆる「ほっとけばいいのよ」

しかし この件についてはあの柔らかなオランウータンたちの手を握った感触を忘れられず 私自身が関心を棄てることなどできなかったのです

国民の中でも関心は失われていないぞということを被告たちにも 関係者にももっと確実な姿で見せられなかったものの せめて一握りでも絶やすまいと思い傍聴を続けました 

最後の結審にはJAWS会員二人(南大阪支部会員1名とS,Ma)だけということになりましたが 犠牲となったオランウータンたちには人としての謝罪の言葉を届けたいそのような思いでおりました

法律は存在するだけでは紙に書かれた文字に過ぎません 

活用されてこそ社会悪の行為の抑制になるのです

活用されるべく国民が関心を寄せなければ忘れられ 結果的に死する法律となってしまいます

「動物の愛護及び管理に関する法律」の見直しについても国民の関心が今後を左右することになります

このような動物に関る職業には厳しい規範が必要であり 届出制から許可制にする必要があります

人も動物も生物全てが健全な社会とすることは努力なくしてはありえないのです

国民一人々が努力すれば少なくとも転落は止められるでしょうが 駄目であれば国全体も駄目になるでしょう

今日本はその転落の兆候を見せようとしているように思うのです

子どもや動物たちに幸せを願う気持ちは他力本願では成就しないのではありませんか?

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コメント

「転落」ええ、思ってもいなかったことですが、法整備は表面的には進んでいるのに、動物愛護は大きく後退していますね。

 私も、M様同様、座視するつもりはありません。

招き猫さん
ご意見ありがとうございました
 [私も、M様同様、座視するつもりはありません。]

お一人でも多くの方が動物福祉の流れを清流にする努力をしなければ あくどいビジネスの濁流に視界を遮られてしまいますね 
魚がすめないほどの清流ではなくて 程よく川の流れ(社会の中での人と動物のよい関係)を楽しみ 心休まる動物福祉の流れが必要ですね

夜中に書くことは注意をしないといけませんね
時々頭がガクンとPCを叩いて 目が覚めます
内容は真実に基づきそのままでよいのですが 構文で少し変な文書になっているので修正しなければと思っています

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