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2008年5月 2日 (金)

苦々々ありて 楽あり

高齢者になって初めて判ることは嫌なことが一杯です

ある朝 病気の仔猫を連れてこられた動物救護活動をされておられるボランティアさんですが  小学生から中学生の子どもさんが3人いらして 乳癌から大腸転移がわかったようです お気の毒で代われるものなら代わって差し上げたい思いです

与えられた宿命というのは時に残酷なものです

私は宿命論者ですので 生を受けた時から生涯は決められているように思っています

努力等で少しは変えられるのでしょうが 背負う荷物の大きさはそれぞれに決められているように思っています

人様の荷物が重そうであれば ほんの少しでも手助けして差し上げたい しかし 基本的には自分の荷物は自分が背負うことしか出来ないようにも思います

私に背負わされた「動物福祉」の荷物の重さに喘ぎながらも 約40年間 訴え続けた 法律の改正についての思い出のひとつですが 私の恩師であった故G夫人は口癖のように「イチレイゴはどうして変わらないの?」と言っておられました

[S,Ma注―イチレイゴ=法律105号 『動物の保護及び管理に関する法律』―『動物の愛護及び管理に関する法律』の改正前当時 外国人であったG夫人は長い文言を簡略にして このように表現されていました]

ようやく『動物の愛護及び管理に関する法律』改正に辿り着いた「その時」に 私は生きて体験することができました   と申しますのは 生きている間に変わらないのではないかと さえ感じていたからです

共に荷を分け合って担いでくださった全ての方々のお蔭です

そして見直し改正もあり 一歩ずつ前進しています

しかし 犬の生後8週齢を仔犬の販売規制に適用すべきと多くの訴えがあったにも関わらず 今期には時期尚早として見送られましたことは残念でした

08/4/19(於―東大弥生講堂)「NPO法人動物愛護社会化推進協会」主催の公開シンポジュウム -「日本における子犬と飼い主の出会い」-その時期の現状と課題について考えるシンポジュウムでは ご講演者4氏の方々が(環境省も含めて) [犬の生後8週齢を仔犬の販売規制に適用すべき]と認められました

このシンポジュウムでは行政 犬の行動学 愛護団体 販売業者 それぞれのお立場でのお話を伺いとても興味深いものでした

母犬から早く切り離された(離乳よりも断乳させられた)幼令動物は成長後の不安傾向が強くなり 恐怖心が攻撃性への転化となりやすいとのことでした

「パピークラスは心のワクチン」として表現されるように効用が多い 動物病院への警戒心をなくすことも大いなる利点であると話されていました

小売業者団体の代表の方は子犬のオークションについてのメリットを話されていました  感染症の子犬がオークションに出された場合は その繁殖家のオークションへの参加が全面的に締め出されて 必然的に健康に気をつけるようになる 

しかし 売り手として体の健康には気をつけてきたが 子犬の心の健康についての配慮がなかったと反省の弁がありました

犬の出産頭数も減少傾向にあると話されていました

不適切な管理をしている店舗についてはどんどん行政等に訴えて 閉店に追い込んでくださいとも話されました

私は 子犬がオークションで競りにかけられることには批判的に捕らえていましたので  このような一面があることはやや意外に感じたことでした

まだまだ 不適切な販売管理の業者が多く 自己啓発に努められるパネラーの所属される団体以外の業者をどのように行政機関が指導できるのか 業者を上回る知識と指導力が行政機関に求められ やる気を問われることでしょう

この日のシンポジュウムの感想として これからは少し希望が持てるのかなと感じます

苦のないところに 楽もないように思います

いつか用意された楽が印象的になるために 苦はたくさん用意されているのでしょうか苦々々ありて 楽あり

楽ありて 苦々々あり 

今までに私が歩いた「動物福祉」の道は舗装も無いぬかるみでした

阪神淡路大震災の動物救護活動を経て 「動物福祉」「ボランティア活動」元年 とも評されました

震災以後 希望への道を歩み始めたように感じていますが この13年間には新たに  「動物愛護団体」「地方自治間格差」等の問題も提起され 考えなければならないことは 山積しています

常に 何事も国民の関心こそが問題解決 改善への大きな要素であることを忘れたくないものですね S,Ma

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