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2007年6月13日 (水)

遺棄 殺処分の問題に思う

少し前の話題ではありますが 基本的にはいつでも誰にでも考えていただきたいことですから ご覧ください

Sent:

Wednesday, December 06, 2006

1:18 AM

Subject: 遺棄 殺処分の問題に思う 

各位

23:04pm 突然の深夜の携帯メールにより知らされましたので 番組の最後の部分しか見ていなかったのですが

今夜(06/12/5) Ch-10 [ZERO]で神奈川県での殺処分の流れを放映していました

遺棄 殺処分の問題に触れてくださることはありがたいのですが コメンテーターが行政施設のことを「アウシュビッツ」と表現されていましたが現場で働く人に対する思いやりのなさが腹立たしく感じます

余程直接的な暴力を振るう等のケースでなければ 現場を攻めることは意味がない

行政保管動物の処遇については 矢張り予算を握っていおられる首長 議員諸氏の責任であり 無関心な国民の責任でもあります

現場の職員を蔑むような発言は間違っています

「アウシュビッツ」と表現する場の改善をその人自身がどの程度に実行または進言されたのか問いたい

そのように表現したければ 首長 議員諸氏の責任であることを言明し 行政機関として収容動物の処遇を改善されるように言葉を補足していただきたい

所有者の責任にも触れてはおられたが 飼育中断がやむをえない事情の場合もあり 一律に行政機関への引取を攻めることは 現実的ではなく 良くない

動物病院での安楽死処置はまだまだ一般的ではなく 悪事をするかのごとくにされることや 全く拒否され冷ややかに蔑みを込めて「命を助けるための獣医師資格の取得である」との言い訳を聞かされる 

診療対象以外の 不幸な境遇にある動物の安楽死処置や処遇改善に尽力される高邁なお考えの獣医師はほんの一握りの方であることも現状である 

繁殖にも深く関られる職業であり 主に過繁殖による行政殺処分殺処分頭数40万匹の現実の何某かは獣医師として責任を感じていただきたいと思う

報道関係の方々も 思い付きではない 知識に基くコメントをお願いしたい

ある写真で行政機関のガス噴出ボタンのクローズアップがあった

コメントに「あなたはこのボタンを押せますかと」書いてあった

私は「このボタンを押させているのは誰ですか?」であるべきだと申し上げたことがあった

このボタンを押せる人は非情な人ですかと問いたい

動物への思いやりと共に 働く人への思いやりを蔑ろにしないで頂きたいのです

行政機関の管理棟の犬を見て「かわいそう」と思うことは普通の人では当たり前ですが その動物たちを殺処分しなければならない役割を担う人の痛みも思い遣っていただきたい

私は37年間安楽死処置に携わっていますが 「感謝します」との言葉を依頼者から頂くこともあるが 

他方で 「安楽死処置 そんなこと考えられません」と言いながら遺棄される人がいる 

本当に動物に優しいとは何かを皆様もお考え頂きたいと思う

殺処分を避けて遺棄することが「生かすこと」=優しいことですか?

譲渡で救命できる頭数はわずかであり 努力の範囲では問題の解決にはいたらない

それは 多くの里親募集サイトにも 行政機関での特に子猫の殺処分頭数にも現れている

不妊手術こそが基本的な対処方法ではあるが 費用を問題にされることもあり 自然に反するという考えを唱える人もある 

獣医師の職業としての収益の社会への還元という考え方での低料金不妊手術の実現は不可能なのか?

あくまでも不妊手術についてのみ ボランティア的発想をしていただくことはできないのか?

環境省も提唱されているが 行政機関での譲渡体制も整えられなければならない時期に来ている

それには官民協働も手段として考慮されて良いし 神戸市では官民協働の犬の譲渡が実施されている

(情報発信当時の原稿に加筆しています taro)

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